感想『カッコーの巣の上で』解釈の仕方しだいでさらなる広がりへ。ネタバレあるよ
はじめに
前々から気になっていた作品を視聴したので、感想を書きます。観終わった直後の感想は、「なんとも言えないなー」でした。その後、いろいろと思うところがあったので書きます。
感想
観てから知ったのですが、この映画はアメリカン・ニューシネマ的な作品らしいですね。アメリカン・ニューシネマとは、1960年代から1970年代のベトナム戦争に対しての反社会的な人間の感情を描いた作品のことです。これらは、当時の人々の心の中の共感を得てヒットしたそうです。アメリカン・ニューシネマ的な映画は、個人的にですけど理解するのが難しいと感じます。時代背景的なものがないので共感が薄れてしまうのでね。
ラストシーンについての考察
カッコーという鳥は、他の鳥の巣に卵を生み育てさせる習性を持つことで有名ですよね。そこで、精神病棟の中には2羽のカッコーの雛が居たことになります。一人目は、マクマーフィ。二人目は、インディアンのチーフです。1つの巣からは1羽しか飛び立てない、初めから二人のうち片方しか脱出できない運命だったのかもしれませんね。そう考えると、二人で脱出しようという約束が、より切なく感じられます。
タイトルについて
「カッコー」とは精神障害の隠語らしいですね。「カッコーの巣」とは精神病棟のこと。
マクマーフィの人柄
かなり怒りっぽいところや感情がコントロールできない奴でしたが、仲間たちのために行動する姿はカッコよかった。釣りのシーンはとても心が和みました。みんなでバカ騒ぎなんかも、マクマーフィのカリスマ性が光っていました。
ルイーズ・フレッチャーの演技
婦長を演じたルイーズ・フレッチャーの演技が恐ろしい。口数は少ないが、オーラが凄かった。自分が良かれと思っていることが、そうではない。無意識のなかで人を苦しめているように感じました。